リジュランについて
リジュランとは─────
リジュランは、サケ由来のポリヌクレオチド(PN)を主成分とする、韓国の再生医療専門バイオ製薬企業 PharmaResearch社 発の再生医療系製剤の総称です。PNには、細胞の修復や組織再生を促進する作用が報告されており、美容医療の分野では、注入治療(フィラー治療)の形で広く用いられています。サケ由来の成分を用いることから、しばしばサーモン注射とも呼ばれています。
本治療により、皮膚のハリや弾力の回復、シワや毛穴の改善、肌質全般の若返り効果が期待できます。ただし、一度の施術で劇的な変化を生むものではなく、複数回の治療を継続することで徐々に自然な改善が現れる点が特徴です。
いわゆる「肌を育てる治療」として、肌の基盤を整えながら質感を高めていくアプローチとなります。継続的に治療を行うことで、内側から支えられた健康的で若々しい肌の状態を目指すことができます。

ポリヌクレオチド(PN)
ポリヌクレオチド(PN)は、サケのDNAから抽出・精製して得られる高分子の成分です。DNAとは、人間を含むすべての生物の細胞の中に存在する“遺伝情報の設計図”のような物質です。つまり、PNは人の体にも本来備わっている物質と非常に近い性質を持っているため、皮膚との相性(生体適合性)が高く、安全性の点でも信頼できる成分だと考えられています。そのため、近年では美容医療だけでなく、再生医療の分野でも注目されている成分です。

PNを皮膚に注入すると、鈍くなっていた細胞の働きが活性化され、ダメージを受けた組織を修復しようとする力が高まります。具体的には、肌の弾力やハリを支える「コラーゲン」や「エラスチン」といったタンパク質をつくり出す細胞(線維芽細胞)が刺激され、これらの産生が促進されます。その結果、皮膚の内側で構造が少しずつ整い直され、肌の質感や機能が底上げされていきます。
また、この変化は一度の注入でも一定の効果が期待できますが、複数回の注入を重ねることで、細胞環境そのものが整えられ、肌の基盤がしっかりと安定します。これにより、表面的・一時的な改善にとどまらず、肌の“土台づくり”が強化されていくのです。
結果として、ハリやツヤが増して内側から輝くような若々しい印象の肌へと導かれます。単なるエイジングケアではなく、肌の再生力を引き出す根本的なアプローチとして、PNは非常に有用な成分といえます。
リジュランに含まれるPNは、Pharma Research 社独自開発のDOT(DNA Optimizing Technology)という技術によって、不純物や残留物を徹底的に取り除きつつ、高純度で抽出・精製されています。
リジュランi
リジュランには、目的や部位に応じて選べる4種の製品があります。当院では、リジュランiをメインに使用します。
リジュラン i は、目元のように皮膚が薄くデリケートな部位にも適応できるよう設計された製剤です。
ポリヌクレオチド(PN)の濃度はスタンダードなリジュラン Healer や リジュラン S と同じ 2%ですが、注入時の刺激感や腫れを軽減するよう調整されています。
そのため、当院では「目元専用」に限らず、全顔の治療においてもより低刺激で自然な仕上がりを目指すためにリジュラン i を採用しています。

リジュランと他のフィラー治療との違い
フィラー治療には、薬剤や注入の仕方、注入する層などによって、それぞれ得意分野が異なります。
お悩みや個々の肌状態、目的に合わせて最適なフィラー治療をご提案いたします。
作用 | 特徴 | |
リジュラン | ポリヌクレオチド(PN)による肌細胞の修復・再構築 | ・肌そのものの土台を整える肌育治療。 ・自己回復力を活性化し、自然なハリ・弾力を取り戻す。 ・最大限の効果を引き出すには回数が必要。 |
ボトックス | 筋肉の動きを抑える | ・筋肉の動きを抑制することで表情ジワやを改善。 ・現状以上にシワが深くなるのを予防。 ・筋肉の働きを調整することで見た目や体の不調(強い噛み締め、肩こりなど)を改善。 |
ヒアルロン酸 | 凹みやボリュームを補う 形を整える | ・皮膚の内側からボリュームを補い、気になるシワや溝を改善。 ・顔の輪郭やパーツのバランスを整える。 ・即効性を感じやすい。 |
VFD®(PRP注入) | 自身由来の成長因子による創傷治癒促進 コラーゲン産生促進 | ・自身の血漿から作る唯一無二の製剤のため、アレルギーのリスクが低い。 ・最大限の効果を引き出すには回数が必要。 |
水光注射 | 任意の薬剤カクテルを浅層に注入し栄養や保湿成分を直接補給 | ・目的に応じて最適な薬剤カクテルを作ることが可能。 ・直後からハリ・弾力・潤いを感じやすい。 ・最大限の効果を引き出すには回数が必要。 |
こんな方におすすめ─────
- 肌のハリ・弾力の低下を感じている
- 肌育したい
- 目元や口元の小じわが気になる
- 目の下のクマが気になる
- 毛穴の開きや肌のきめの粗さを改善したい
- 肌に自然な若返り効果がほしい
施術の流れ
メイクオフ
細部まで診察できるように、カウンセリングの前に洗顔してお化粧や皮脂、汚れを落とした清潔な状態にします。
診察・カウンセリング
気になる箇所を伺いながら、リジュランがお悩みに適した治療であるのかどうか、施術の方法・リスク等について詳しくご説明いたします。施術をすることが決定したら、お悩みや経過等によって注入する範囲を決定します。
2回目以降の施術でも、施術の前には必ず診察いたします。
麻酔クリームの塗布
麻酔クリームを塗布し、麻酔が効くまでお待ちいただきます(最大40〜50分)。
リジュラン注入施術
診察時に決定した注入範囲にリジュランの薬剤を注入します。
麻酔によって、針を挿入する際の痛みは軽減されます。
施術完了
施術後、注入箇所に軟膏を塗布します。日中の場合は、その上から日焼け止めを塗布してからご帰宅いただきます。
お化粧は翌日からしていただけます。
ダウンタイムに関して
・膨疹:注入直後は薬液が皮膚にとどまることで一時的に小さなふくらみ(膨疹)が出ます。個人差はありますが、数時間〜数日で自然に平らにおさまります。
・皮膚の赤み(点状出血瘢):針跡に沿って赤みが出る可能性があります。個人差はありますが、数時間〜数日で自然に消えていきます。
・内出血(青アザ):注入の際、針が毛細血管に当たると起きる可能性があります。2〜3週間程度で自然に消えていきます。
DATA
施術の目的 | 肌質改善, ハリ感や弾力の向上, クマの改善, 目元や口元等の細部の質感の改善 |
治療時間 | 約60〜90分(表面麻酔の時間を含む) |
ダウンタイム | 膨疹・赤み (針跡) が消えるまで半日〜数日. 内出血 (青アザ) が出た場合は2〜3週間 |
メイク | 翌日よりOK 当日は軟膏と日焼け止めを塗布, 夜は通常のスキンケアでOK(レチノール, ハイドロキノンを除く) |
注意事項 | レチノールやハイドロキノン等刺激が出やすい成分を含む化粧品は施術直後の期間の使用を控える。 施術中は火照り感やチクチクとした刺激感がある。 施術後は乾燥しやすい状態のため保湿をこまめに行う。 |
治療回数の めやす | 2〜3週間に1回をめやすに継続して約4回の施術で半年〜1年の持続期間 |
掲載すべき項目
- 当製品は未承認医療機器です。
- 機器及び薬剤の入手経路:PRSS. Japan株式会社より、医師が個人輸入しております。※承認を受けていない医薬品・医療機器については下記のページをご覧ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/ - 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品・医療機器等はありません。
- リジュランはMFDS(韓国食品医薬品安全処)、CE MDR(EU医療機器規則)、の認証を取得しております。